「コミックス」のメディア史 山森宙史 青弓社を読む

  久しぶりのブログです。標記本、  副題として「モノとしての戦後マンガとその行方」とあります。

 有意義な読書タイムを持つことができました。マンガ好き、マンガ集めが好きな方へオススメです。個人的に勝手に言い切ってしまいますが、マンガ本を集めるのはどうして面白いのか?という謎に迫った本と言えるでしょう(大げさ?ちょっと違うか?)
 この本、いわゆる学術論文(≒博士論文)をベースとして成立したような側面があるようでして、ハクダイのような無教養な人間が、どこまで理解できたのか?という問題はあるのですが(苦笑)。

 自分の裁量で消費活動ができるようになった小学5,6年生頃から、本屋さん大好き、マンガ本含め本というモノが大好きだった自分のような人間には、興味深い話題ばかりでした。
 とはいえ、”消費者”という者は(一般論として?)、ついこの間の事(数年前?)はコロッと忘れて、だいぶ前から、これが当たり前だった、普通だった、と思っている(思いたがっている)傾向があるモノなので、この本に書かれているような、マンガの単行本、いわゆる新書版のコミックスがいつごろ、誰を読者ターゲットとして生まれ、その後、どのように売られ、読まれて行ったか?なんて事は、どうでもイイこと、だから何?的な事象かもしれませんが(苦笑)。
と言うものの、あしたのジョーを全部読むんだったら、どの判型で読むか?愛蔵?コレクションするならどのシリーズ(判型)にするか?こういったことで悩んだりしたことがある人は少なからず居ると思います。

 1964年生まれで、それなりにマンガ単行本をコレクトし、本屋さんへもそれなりに足を運んで来たワタシ・ハクダイとしては、「ああ、頻繁に立ち読みしたT書店が、まさにこれだな?」とか、今となっては、跡形もなくなってしまった地元書店数件を懐かしく思い出したり。著者は1987年生まれとの事ですが、リアルに経験してきたかのように、文献上の知見だけ(だけは言い過ぎ?)で再構成するのだから、学問というか研究(研究者)はスゴイなあと、ド素人丸出しのワタシ・ハクダイなのでした。

コミックスのメディア史

 書影は青弓社さんより借用。

「コミックス」のメディア史   モノとしての戦後マンガとその行方
山森 宙史(著)四六判  296ページ 並製 定価 2400円+税
ISBN978-4-7872-3460-5 C0036 第一刷 2019年10月23日

2019.11.13記す