プレイコミック1972

プレイコミック 1972.1.22号


先月の犬山市オフ会の際、犬山市内の某古書店で入手したものです。昭和47年、43年も昔なんですね。今更ですが遠い昔の事と感慨深いですね。

執筆陣は、石森章太郎、佐藤まさあき、甲良幹二郎(さいとうプロ)、上村一夫、宮谷一彦、北野英明、南波健二。 そしてナンセンス系というか、ショートなお笑いコミックとして、黒鉄ひろし、はらたいら、高信太郎、あしべ香、高井研一郎の各先生。

一通り読んでみましたが、いといろ発見があります。

佐藤まさあき、日本拳銃無宿「影男」は『新シリーズ』となっており、苦い札束第一話噂の女。スタッフとして8名の名が記載されています。8名中3名が女性で、一番上に記載の(格違い的な意か?)2名が共に女性というのが興味深いですね。女性キャラは、例によって目がド派手な、少女マンガテイスト(レディースマンガという言い方の方が相応しいか?)でして、。これらのキャラを佐藤さんは、完全に任せていたのでしょうね。

南波健二さんの戦記劇画ならず者部隊第3部オメガ作戦。いままで、さとう・たかプロのフォロワーという認識を持っていましたが、さいとうプロ作品である「かまいたち」(脚本/K・元美津、構成劇画/甲良幹二郎)と見比べると、結構大きな違いがありますね。技法の詳細は分からないのですが、松森正さん的な細かい描き込みがあるんですね。さいとう作品は、時代が変っても絵柄が変らないところに「凄さの秘密」があると思っています。

「かまいたち」は脚本がK・元美津さんでして、Kさんの名前を見つけられて嬉しいです。作画スタッフに叶精作さんの名前があります。叶さんは、この翌年1973年には、スタジオシップで小池一夫さんの原作による「からあ怒」で連載デビューしていますね。田村精作名義から叶精作へさいとうプロのスタッフ時代に既にペンネームを変更していたんですね。

巻末(2色カラー)の高井研一郎の「好色横丁」が、バカバカしい艶笑ギャグで素敵です。こちら山口六平太、とそんなに雰囲気変りませんね。まあ、山口・・に比べたら背景が殆んど無い、とか違いがありますが、キャラが、ほぼ同じです(苦笑)。この絵柄でストーリー物をやってしまうのだから、赤塚不二夫系のキャラクターは侮れませんね。

プレイコミック1972