怪談スラリー10 (5)-800

蔵書棚から 貸本マンガ誌 怪談ブック⑩


一晃社(東京)よりで定価150円。刊行時期は、掲載作の制作クレジットより類推して1960年から1961年と推測。

掲載作品は次の3作

(1)恐怖の旋律 /黒田和夫(99頁)

(2)沼 ぬま/加藤一彦(32頁)

(3)降霊/旭丘光志(34頁)

 (1)は、他人の人体を乗っ取る~脳だけ残して外科手術する、という古典的ではありますが、普遍性も持った、怪奇スラリー。トンでも感は強いかと(苦笑)。結構長尺の作品ということもあり、構成がしっかりしていて、読ませますね。

(2)は、石森章太郎の影響が色濃いと思うのですが、いかがなものでしょうか?とにかく達者~上手いと思わせる画風は、貸本マンガ系としては異彩かと。ルパンファンは必見ですね。

(3)は降霊術がポイントとなりますが、そんなムチャは無いでしょう!!と突っ込みを入れたくなります。ですが、スリラーとしては、なかなか良く出来ているかと思いますね。

所蔵本は表紙が無いです(残念)。

怪談スラリー10 (4)-800

目次兼トビラです。クレジットが無いですが黒田さんによるモノでしょうか?

怪談スラリー10 (3)-800

 

黒田作品の冒頭。ザ・オリジナル作品とあります。これは工房(プロダクション)の名称的なモノかと思います。

怪談スラリー10 (2)-800

 

黒田作品の最終頁と加藤作品の扉。加藤作品はとにかくシャレていますね。

怪談スラリー10 (1)-800

 

加藤作品最終頁と旭丘作品の冒頭。