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貸本マンガ「刑事24号」東京トップ社

貸本マンガの短編誌としては知名度の高い部類ですね、この『刑事・デカ』は。東京トップ社からの発行で、貸本マンガ業界としては珍しく、奥付が入っていて、発売日 昭和37年(1962)9月30日と記載されています。

表紙は、さいとう・たかをで収録作は次の4作。

・さいとう・たかを(さいとう・たかをプロダクション) イタダキ屋

・永島慎二 シリーズ黄色い涙 漫画家残酷物語12話 ひろいもの

・南波健二 ブラックホークチャレンジシリーズNo.4 罠+罠

・ありかわ・栄一 孤独(後編)

さいとう・たかを色の強い内容(一冊)になっていると思います。南波、ありかわの両氏は、まさに、さいとう・たかをフォロワーとして位置づけられる絵柄というかスタイルかと思いますね。永島慎二氏は、さいとう氏と個人的に仲が良かった(親交が深かった)という類いの話が残っていますが、そう考えないと、まるきり異質の作品が一つだけ紛れ込んでいるという印象は拭えないかもしれません。さいとう調のアクションと永島調のヒューマンドラマ、どちらが良い悪いの問題では無いですが。

掲示24集 (5)掲示24集 (4)

表紙(左)、目次(右)とさいとう作品扉。さいとう作品は、暴力組織に係わる男たちの虚虚実実の駆け引きが面白いです。

掲示24集 (1)

ありかわ・栄一作品。任侠道か?弱肉強食のルールに従うか?の二者択一を迫る、現在でも通用しそうなテーマで読ませます。

掲示24集 (2)

南波健二作品:アメリカでの悪路ゴーカート走行にチャレンジ。ゴーカートで悪路踏破というのを、実際に絵で見せられると、隔世の感があります。当時の読者は、ドキドキしながら読んだのでしょうね。

掲示24集 (3)

永島慎二:これは、何回も単行本化されていて、今でも簡単にアクセスできる作品です。53年前とか信じられないんですけど・・・・ぜんぜん古くなってないです。