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辰巳ヨシヒロ先生を偲ぶ会に行ってきました~6/13(土)

今年の3月の7日に御逝去されました辰巳先生を偲ぶ会へ参加してきました。

「辰巳ヨシヒロ先生を偲ぶ会」 日時: 6月13日(土)16時~18時
場所: 公益社団法人 日本外国特派員協会 有楽町電気ビル北館20階)
喪主: 辰巳榮子
主催: 「辰巳ヨシヒロ先生を偲ぶ会」実行委員会
発起人: 別所哲也、エリック・クー ほか

16~17時が関係者、17~18時が一般の方と時間が区切られていました。 実行委員会のTさんから2週間ほど前にメールで連絡を頂いており、関係者扱いの16時から参加できました。

とても大勢の方が見えて、総勢うーん、百人弱~数百名というところでしょうか?(アバウト過ぎで恐縮です)受付を済ませるのも一苦労といった感じでした。

 まず、辰巳ヨシヒロ先生の未亡人である 辰巳榮子さんの御挨拶。55年に及んだ結婚生活は、幸せであったと語られていましたのが印象深いです

 次に発起人の一人である別所哲也さんがスピーチ。テレビ等でしか拝見した事が無く、この日初めて生の御姿を。深い哀しみを湛えつつも、辰巳先生への感謝と、映画TATSUMIへの愛着を感じさせる力強いスピーチでした。

 3人目の挨拶として、辰巳先生の盟友さいとう・たかを先生が登場。松本正彦、辰巳ヨシヒロ、そして、さいとう・たかをの3人が日の丸文庫の三羽烏と呼ばれた事、娯楽と思ってやっている自分と、表現としての辰巳氏とで劇画に対する意見が噛み合わなかった事などを話されました。

 最後に登場されたのは、角川歴彦さん(かどかわつぐひこさん)。ちなみに、国内盤DVDはKADOKAWA(角川映画)より発売されています。辰巳作品は、明治大正からの私小説という日本独自の文化の系譜にあるというような趣旨のスピーチに感銘を受けました。

 会場内には、著名な方が多く見えられていたようですが、ハクダイは雰囲気に呑まれてしまって、終始落ち着きませんでした。辰巳先生は、もう、この世には居ないのだなあ、と一人の辰巳ファンとして改めてひとり感じ入ってしまいました。

 ハクダイが一番最初に辰巳ヨシヒロ作品に触れたのは何歳くらいの時だったのだろうか?一番最初に読んだ作品は何だったのだろうか?どうにも記憶がハッキリしない?小学館漫画文庫の鳥葬か?コップの中の太陽か?たまたま古本屋で見つけた新書判「青春山脈」(第一ジュニア・コミックス)か?とにもかくにも、あれから35年くらいは経っているのか? 初めてドンコミックで言葉を交わした時でさえ約30年前である。

 ああ・・・・。合掌あるのみ。

 

マンガの論点-21世紀日本の深層ー/中条省平著/幻冬舎新書を読み始める

こんばんわ ハクダイです。てんてこ舞いの土日でした。まあ、時間ツブシにダラダラ歩いてたりしたり、あんまり飲めないアルコールを飲んでボーっとしていた時間が長かったりもしてるんですけどね。

 タイトルの本を読み始めました。いわゆる、マンガ評論というのですか?それなりに読んでいたつもりだったんですが、まさに、「つもり」だったわけで、かなりに遅れてる自分に気付いた、ここ二ヶ月間(涙)。

新書判にしては高いなあ・・と思いつつ注文してみたのですが、届いて納得。とにかく分厚いのでした、770ページ以上・・厚い。そして中味が濃い。彼我のレベルの差を思い知るのに十分なわけですよ、まだ80ページくらいまでしか進んでいませんが。

中条先生の御名前は、松本正彦「駒画」作品集 隣室の男 小学館クリエイティブ2009年所収の解説「単行本での表現の革新-駒画」で初めてその名を知ったのですが、こうして、まとまったモノを読むと圧倒されますね、知識量の膨大さに。

 まあ、自分は自分、ひとはひと、と割り切るしかないんですが。

映画TATSUMIのDVDが届きました

TATSUMI マンガに革命を起こした男 のDVDが届きました。2013年8月に京都シネマで見て、その後、海外版(イギリス版か?)を入手していたのですが、やっと出た国内版を早速ゲットと相成りました。

1935年6月10日が誕生日の辰巳先生、その丁度80年後の2015年6月10日にリリースとなったわけです。

 日本公開日は2014年11月15日と記載があるので2013年8月に、ハクダイが京都で見たのは、正式な公開、では無いのですね(詳細は分かりませんが)。また。次のような記載もあります。

 劇場公開版はR15版でしたが、本作品は無修正のオリジナル完全版を収録しています。

 というか、公式サイトを見てもらえれば十分ですね(苦笑)。

公式サイトへのリンク

TATSUMI_movie (2)

 

パッケージ(表)黄色い方が、今回入手の国内盤、右は海外盤。

TATSUMI_movie (1)

 

パッケージ(裏):黄色い方が、今回入手の国内盤、右は海外盤。

 

 

辰巳ヨシヒロ追悼シリーズ3 爆発寸前

こんばんわ ハクダイです。

今回は、爆発寸前(副題マンモスタンク) 新書判BCベストコミック/ヒロ書房/1964年(昭和39年) 刊行 を紹介します。

爆発寸前

●収録作品

(1)マンモスタンクとして二話分 第一話「ぶっこわし作戦」70p、第二話「爆発寸前」50p

(2)人間蒸発/39p

マンモスタンクは年譜の1964年にある、単行本「ぶっこわし作戦」A5判貸本(第一プロ)、に収録されたモノをそのまま、新書判へ転用したモノと思われますが、オリジナルのA5判に当たれていませんので違っているかもしれません。ページ数はそれぞれ、年譜記載のA5判と同じく70ページ、と50ページなのですが、電車内の吊り広告に「ヒロ書房」のコミック 3月10日」とあったりする事より、若干の修正ないしは大幅な描き直し、があった可能性があります。これは、「第一プロ」を「ヒロ書房」と改名し株式会社化したのが年譜によると1967年(昭和42年)の事からの推測になりますが。

”おれは日本のシャーロックホームズを夢見て探偵屋になったのだが”とうそぶく私立探偵「マンモス・タンク」の活躍を描くミステリーアクションといったところで、彼の事務所には「マンモス・タンク 探偵事務所」とあります。

マンモス・タンクの通称だけで、実際の日本人名は一切出てこず、ワイルドにアゴヒゲを生やしたハンティング帽をかぶった巨漢(身長は推測ですが180cmくらい?)というキャラクターです。

貸本時代の「辰巳アクション」の代表格は「弾丸太郎」になるでしょうが、良くも悪くも「弾丸太郎」が持つ少年ヒーローアクション的な特性は、このマンモス・タンクからは全く感じられません。弾丸太郎は、確認できた分だけでも最低10冊(A5判単行本)が描かれたので、それなりに人気キャラであったかと思われますが、マンモス・タンクは、単行本1冊分として2話分のみが描かれただけのようです。

爆発寸前 (1)爆発寸前

●あらすじ

*マンモスタンク第一話 ぶっこわし作戦 

 地下鉄サブによる車内でのスリの現場に居合わせたマンモス・タンクは、被害者の男より、すられた財布を10万円の謝礼を出すから取返して欲しいという依頼を受ける。財布の中味に秘密があると睨んだマンモスは、依頼者の印刷業者・村奥の身辺を洗い、大規模な偽札作りの計画が存在することを突き止める。はたして、偽札作りの黒幕は・・・・・?

*マンモス・タンク第二話 爆発寸前

 風船売りの男が売り歩く風船の束に、こどもがイタズラし風船を空へ飛ばしてしまうという迷惑な事件が、立て続けに起きる。こどもによる悪質なイタズラかと思われたが、風船の爆発のショックで心臓麻痺を起こして人が死ぬという痛ましい事故が発生してしまう。風船には爆発の原因となる水素ガスが使用されていた。事故死で片付けられてしまったが、事故ではなく、明らかな殺人であると看破したマンモス・タンクを、恐るべき殺し屋が付け狙う。マンモスと殺し屋の対決がスリリングです。風船を使った殺人トリックが面白いです(まあ、現在からすれば、幼稚なトリックで、科学的に通用しないトリックかと思われますが)。

 

*人間蒸発

これは、貸本時代初期(昭和32~34年頃 1957~1959年頃)に描かれた作品のリメイクと推測しますが、オリジナルの特定には至っていません。リメイク後、A5判貸本で一度刊行された後の新書判化(転用)というケースも考えられます。

殺人犯たちによる死体隠しのトリックがポイントになる作品ですが、昭和44年(1969年)という時期を考えれば、いかにも古臭い感じは否めません。オリジナル版を早く特定したいですね(こちらは、結構、読み応えあるハズと確信めいたモノがあります)。

 

忍者シノブさんの純情1巻を読む

読みました読みました。忍者シノブさんの純情。作者の ゆずチリ さんが、福島県郡山市の出身という事でチェックしていた作品で、月刊少年サンデー連載(ゲッサン連載)中で、これが著者初の単行本。正直、中年ハクダイに、面白さが分かるのだろうか?と読む前は心配していたのですが、数十ページで慣れました、作品世界に入っていけました、爆笑しました。

ハクダイ的に、ざっと要約しますと、

  高校2年生のヒトヨシは、クラスメートの「シノブさん」が忍者であることに気付いてしまう。お人好しのヒトヨシと、地味で目立たないけど、実はひっそり可愛くて、忍術が使えるシノブとヒトヨシの関係を描く学園ラブコメです。

なんだけど、リアルな作品のファンには、絶対”違う”といわれそうですね。オジサンは、全然分かってねーなあ、みたいな。

 正直、少年サンデー系は、ハクダイの40年のマンガ読み歴の中では、最も疎遠な部類なんですが、ハクダイの持つ近年のサンデーのイメージを裏切らない雰囲気のマンガでした。

忍者シノブさん_00_s

忍者シノブさん帯_01_s

地元の新聞・福島民報に載っていた記事を知人に教えてもらったことで、作者と作品を知ったのですが、⇒ 記事はこちら 

正直なところ、福島県つながりという事がなければ、9割くらいの確率で読む機会が無かったマンガと思いますが、ハクダイ的には「新しい発見」に満ちていました。笑いのツボ(というのか?)、難しいですよね、個人差もあるでしょうけど、世代間ギャップは間違いなくあるでしょうし。

 現役東大生でもある ゆずチリさんの、今後の活躍を祈らずにはいられないハクダイでした。