カテゴリー別アーカイブ: ハクダイのブログ

将棋マンガといえば

インターネットで検索をかけてみると、将棋マンガで一番なのはなんだ、とか、囲碁マンガはナンダカンダとかいうような記事(書き込み?)が結構出てきます。10年前なら想像出来ないことだなあ、とシミジミ思います。将棋を指す人口は年々減少傾向にあるように思います(具体的な統計数字などに当たってはいませんが)。囲碁人口は横ばいかなあ?(これも、全くあてずっぽうですが)。将棋ファンの実数は変動していないのだろうけど、ブログなりの普及で活字(Web)として目に触れる機会が増えただけ、というのが実情のように思いますが。

ハクダイ的としては、将棋マンガの白眉は5五の龍(つのだじろう)と三月のライオン(羽海野チカ)の2作だと思っている。両作品とも、主人公が設定されているものの、群像劇としての側面も十分に持っている作品だと思う。超人的な(有り得ない)必殺技を繰り出したりしない(繰り出す傾向の作品を軽んじている分けではないですが)で、将棋というゲーム(ないしはプロ・将棋世界)を、現実的なモノとして見せよう(魅せよう)という意図がある作品ですので。肉体がモノをいうスポーツ漫画ならともかく、理論的には「理詰め」のゲームである将棋には、超人的な必殺技はマッチしないのでは?と思います(まあ、当たり前な事ですが)。

理論的な「ありえるパターンの数」で言えば、多い方から、囲碁、将棋、チェスの順になります。楽な方、楽な方へ流れるのが世の中の常とすれば、これらのゲームは、今後、高尚な存在になっていくのかもしれません。

長編小説に挑戦

ユゴーの「レ・ミゼラブル」、15~20年くらい前でしょうか、岩波文庫版全4巻を通読しているのですが、改めて読みたくなったので、ちくま文庫版の1巻を購入してみました。以前読んだ岩波版は図書館で借りて読んだので(オイオイ・・・苦笑)、第何版とか何刷とかは分からないのですが、豊島与志雄訳という事は間違いないかと思います(豊島氏は、1955年 昭和30年に没しております。現在入手できる分は、改版とありますが、詳細不明)。今回買ってみたのは、ちくま文庫版(全5巻)の第1巻。2巻以降を順次購入予定ですが、読み通せるかは微妙(苦笑)。ちなみに、訳者の西成良成さんは1944年生まれです。豊島版と西成版の差異・・・・うーん、ハードル高すぎです(涙)。

わかり易さに慣れてしまった人たち(ハクダイも自身も含む)にとっては、退屈かもしれませんが、分かり易いモノを100冊読むより分からないものを1冊読む方が価値あることかもしれません。どういう価値なんだか?(苦笑)。今年中に全5冊読めるかどうか?苦笑

最近始めてみた事

運動不足解消に先々週の日曜日から、走っています。というものの、全陸上競技の経験は無いのです。数kmなら、健康維持を目的に、自己流で走っていた時期が、少しはあるかなあ?という感じです。

2、3年前、十年ぶりくらいに数km走ってみたら(月に5、6回ですが)体重が2、3kg程度落ちて、その後は、殆んど増加していないので、効果はあるんだなあ・・と思っていました。なにせ、散歩くらいしか運動らしい事をしない生活が長かったので。

kmあたり、6分から7分かかるという全然ダメなタイムですが、毎日曜、3回続けて走れたので素直に嬉しい。5、6、7kmと週に1kmずつ距離を延ばしています。

地元で行われるマラソン大会の10km目指してがんばりたいなあ・・・・。なんか、弱気というか、歯切れ悪いですが(汗汗)

川崎のぼる 汗と涙と笑いと~展 三鷹市美術ギャラリー

先日、出掛けてきた三鷹市での川崎のぼる展で購入した図録、じっくり読んでいます(眺めて)います。

川崎さん本人の自伝的な回想文を興味深く読みました。昭和39年生まれのハクダイにとって、川崎のぼるといえば、いなかっぺ大将、巨人の星、てんとう虫の歌の三作に尽きる、と改めて思いました。これら三作は全てテレビアニメ化されているという事もありますが、世代的に、どうしてもその辺りになります。

貸本漫画からマンガ雑誌へと活動をシフトさせた作家の内、最も時期が早かった作家の一人に数えられるのが、川崎さんであった、というのは、あまり知られていない事実かと思います。雑誌への移行なり進出を、どう定義付けるかで、また違ってくるので厳密に考える必要がありますが。

巨人の星のヒットで、一躍スターダムへ駆け上がるわけですが、連載開始時、「川崎のぼるは「新人」であった」であるかのような言説が少なからず流布していた時期があったように記憶しています。ですが、これは適切な解釈では無いと思います。病気で1年弱の療養時期があったとはいえ、雑誌で看板を張れるくらいの人気作家であった事、雑誌以外の貸本漫画での仕事も少なくなかった事、を鑑みると、十分に中堅マンガ家だった、とするのが適当かと思います。少年マガジン(講談社)の劇画ブームを牽引するのはウチだぁ的な商業戦略が背景にあったとの見方も出来ると思います。

2003年以降は、奥様の実家である熊本県へ移住、壁画レリーフの原画作成、ご当地ゆるキャラのデザイン、そして絵本製作、と今尚精力的に活動されています。

ハクダイは、正直なところ川崎のぼるマンガの「熱心な読み手」でもないし、所蔵本も極めて少ないのですが、「好きなマンガ家さんの一人であることは確かです。栄枯盛衰の激しい少年マンガ~青年~成年マンガの世界で、ここまで幅広いジャンルで作品を発表されて来た事実にまず、驚かされます。スポ根、西部劇、生活ギャグ、怪奇・・・・生身の人間の息遣いが感じられ、かつ品が良い。藤子F先生に通ずるような、人間社会への信頼のようなモノを感じます。

ハクダイ個人的に、大分前から(それこそ、いなっぺ大将を読んでいた小学生時分から)思っていた事なのですが、川崎作品の「女の子」は本当に魅力的です。いなかっぺ大将の「キクちゃん」、てんとう虫の歌の「月見ねえちゃん」(字間違ってるかも)、どうして、ああも魅力的なのでしょうか?ほんとうに小学生なの?「25歳くらいの大人の女性」的な魅力というか雰囲気、知性があるんですけど(苦笑)。中学校卒業後、働き始めた川崎先生、今より時代そのものが「大人・おとな」だったのでしょうねえ、と思います。

川崎先生デザインのゆるキャラ「いつきちゃん」関連のサイトのリンクを張っておきます。 ⇒ リンク1

また、この展示の詳細は下記サイトで取材されていますので、そちらも併せて御覧下さい。⇒ リンク2 (公式な取材となるようで、読み応えあります) ちなみに、ハクダイは、写真撮影の許可は頂けませんでした(当然ですけど)。

2000円で購入した図録です。
2000円で購入した図録です。

オーディオドラマ好きです

今週も火曜日に所要で午後から半休を取得したせいもあって、一週間が早いかも。

NHKの青春アドベンチャーシリーズ、ラジオドラマですね、NHKの公式サイトでは「オーディオドラマ」と呼び習わしているようですが、ハクダイ的にはかれこれ十数年来のファンです。

基本タイマー録音して、後から聞くというスタイルなのですが、所有するオーディ環境の変化が、昨年春頃ありまして(全然たいした話では無いですが)、それの影響もあって、ここ数ヶ月ほど聞きそびれていますが。

2015年放送分の全てを聞けているわけではないのですが、山田正紀原作の「チョウたちの時間」がスリリングでしたね。1979年の作品のようなので、既に評価の定まった傑作なのでしょうが、SFに疎い自分としては「時間」の正体が重要な、作品全体を貫くテーマの一つである、この作品、多いに刺激をもらいました。結局、「敵」の正体は明らかになることなく終わるのですが、地球(人類)の進化に介入してこようとするモノたちが居る、という着想が面白いですね。20世紀に活躍した原子物理学者たちの存在が重要な役どころを演じるのですが、「敵」が言う「人類なんて、どうでもイイじゃあありませんか?」のセリフには背筋が寒くなります。原作の小説は、もっと複雑な構成だろう?と想像しますが。このオーディオドラマでも、ちょっと難解に感じるハクダイですが、SFと考えられて来た事も物理学の対象として、真剣に思索なり実験を行っている人たちが居るのだなあ、と改めて感じ入ります。

原子力エネルギー、核分裂という現象自体、つい100年前(80年くらいが適切かな?)には絵空事でしかなかったのですね。このドラマで、改めて、その事実に気付かされました。