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BLUE GIANT 第1巻 石塚真一/小学館

雑誌で読んでみて気になっていたので1巻を借りてきました。
最近は映画みたいに公式サイトがあったりするのに今更ながら感じ入ったりしてます(苦笑)。
楽しませて頂きましたが、素直な自分と素直じゃない自分がぶつかり合う結果となりました。どういう事かというと、まっすぐな主人公に共感するなり、ある種の憧憬を持って、感情移入する自分、そして、MP3プレーヤーがあるような時代に、いくらなんでも、知識なり情報を持っていない(自ら自立的に情報を取りに動かない)主人公の設定に、それはチョッと無理があるんぢゃないの?と、幾分、さめた視線の自分。後者のようなスタンスを取る人は、社会的に”イヤな奴”にみなされるのかもしれないです、多分。「才能のあるなしは関係なし、大事なのは夢を追い続ける事」、このような社会的雰囲気が、昨今、少なからずあるように思いますが、(っと言うより、近年ますます強まっているか?) 現実を直視させられるのが、技術の進歩の結果だという事から目をそむける人が増えるだけだとしたら皮肉な事です。
 ”素直な自分”は、凡庸な言い方で恐縮ですが、画面から音が立ち上ってくるような絵にストレートに反応しまして、久しぶりにエリック・ドルフィーのアルバムを引っぱりだしてみようかな?とすっかりジャズモード突入です。
サクセスストーリーとして物語が展開して行くことが、1巻終わりの方で示唆されますが、主人公と家族や友人との関係性もていねいに描かれていて2巻以降も面白いこと間違いなし。小学生の妹がイイ感じですね。