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BS-TBS 関口宏の人生の詩 蛭子能収さん出演⇒山森ススムの作品がぁ


最近、蛭子さんが何度目かのブームみたいです。昨日2015/7/19(日)22:00から放送のBS-TBS 関口宏の人生の詩、 蛭子能収さんがゲストでしたね。

録画した分を今朝方見ました。蛭子さんの濃い人生が、短時間で的確にダイジェストされていて見ごたえありましたね。

小学生の頃に銭湯の隣にあった貸本屋で「貸本漫画」を読んだ事、高校生で美術部所属、危険な職業(炭鉱で働く、漁師)は嫌だったので事務員になりたかった。高校卒業後、地元長崎の看板屋で働くも、東京へ出てきて、マニア向けな漫画雑誌ガロに入選(ガロは原稿料が出ないが嬉しい事だった)。劇団・東京乾電池のチラシを描くようになり、柄本明さんの依頼でその演劇の舞台に、気乗りしないながらも出たことがキッカケで、テレビタレントへ。マージャン、競艇への思い、そして賭けマージャンでの逮捕。愛する奥さんとの死別と再婚。

蛭子さんほどの濃い人生ですと、どうしても駆け足になるのは仕方ないでしょう。

蛭子さんが、当時読んだ貸本漫画として、「山森ススム」作品と「辰巳ヨシヒロ」作品が紹介されたり(写真ですが)、初めて原稿料をもらった漫画が掲載された「自販機本・そのもの」が紹介されたりと、結構「カルトな」、「マニアックな」素材が登場しまして、いわゆる地上波とは違う「凝った番組」だったと思います(テレビ自体をあまり見ないハクダイが言っても説得力が無いですが)。蛭子さんが貸本漫画を愛読し、山森ススム、辰巳ヨシヒロを好んでいたというエピソードは、それなりに知られているかと思います。蛭子マンガの一読者として、ハクダイ的には、山森作品に影響されているなあ、と感じることが少なからずありますね。

蛭子さんが、当時(昭和30年代前半)の「貸本マンガ」について、”おとなが出てきて悪い事をするマンガ”、みたいな感じで説明してたのが印象的ですね。当時は、「おとなが当たり前にマンガを読む時代」では無かったのですね。

「マンガ」というものの存在が、それこそ空気のようなモノで、大人も子どもも当たり前に接している今とは全く状況が違ったのでしょう。そして、「貸本屋」という存在自体も、どちらかと言えば「大資本からは遠い存在」「良識からは遠い存在」だったように思います。裕福だったり、「堅い」職業の家庭では、親としては子どもには「あまり行かせたくない場所」・・・それが貸本屋だったかもしれません。

「貸本漫画」の存在自体が、日本マンガ史を考える上で「軽視され過ぎている」という認識をハクダイは持っています。その意味で、蛭子さんと番組スタッフさん達が、貸本漫画を取り上げてくれた事を嬉しく思いますね。

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番組内で紹介された山森作品「俺は誰だ」トビラ

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