読書記録 鉄腕マンガ論 奥田鉄人著

副題が、サブ・カルチャーの怪人たち。マガジンハウス マグカルチャー8 で1995年6月1日 1刷発行を入手。著者名の「鉄人」がロボットと読みます。

この奥田鉄人さん、名前なりその書いた記事なりをどこかで読んだ記憶があるのですが、存在を”認識”できていなかったのですが、ごく最近とある「一件」で明確に、強烈に、その存在感を知ることになり(今さらかよ!的な感が強いですが)、さっそく、この本をgetしました。

描き下ろしの170ページ・・・手塚治虫からのマンガの系譜を鮮やかに読み解いていきます。手塚治虫、石ノ森章太郎、永井豪、赤塚不二夫、楳図かずお、宮谷一彦、諸星大二郎、そして大友克洋、これら8人のマンガ作品の多くを、まさに、リアルタイムな読者として読んできたと思われます。ちなみに著者は昭和38年1963年の東京生まれ。そして、早熟なマンガファンであったことが生き生きと語られるコラムからは、著者のマンガ読みとしての、タダならぬ迫力というか思い入れが伝わってきます。一時期、諸星大二郎のアシスタントをしていたいう話も伝わっており(本著作では触れられてはいないが)マンガ実製作者としても興味深い仕事をしているかと思います(現状、自分は、まだ目にしていないですが)。

取り上げられたマンガ家8人の中では、宮谷一彦論が出色の出来かと思いますね。

2017.2.17記す。