須磨鉄矢シナリオ・高橋晴雅作画 KEIKO(松本正彦ワークス)

 駒画の提唱者にして、劇画工房の一員でもあった松本正彦の仕事(ワーク、ワークス)は多岐にわたります。

 さいとう・たかを作品の決して少なくない作品において、須磨鉄矢名義で脚本担当者(シナリオ担当者)として活躍したことは広く知られています。

 1980年代から2000年くらいにかけてのリイドコミックを、結構な数入手できたのですが、興味深い作品を見つけたので紹介します。

★1983(昭和58年)12月26号 通巻No. 325 掲載作品

リイドコミック1983KEIKO_須磨鉄矢(松本正彦)A 作品の扉ページ

リイド挑戦読切劇場 ぶっちぎり!! 絶賛50ぺージ読切!! ニューコンビが描く異色サスペンス

ふと知り合った女のために殺人事件に巻き込まれることになった主人公・・・!!失踪した謎の女ケイコを探し求めるが・・・・・・・・・サスペンス劇画傑作 (以上 ここまで前号の予告より引用)

★ストーリーを要約しますと大体次のような感じです。

 音羽恵子という美しく魅力的な女性と某駅々前で知り合い、その日のうちにベッドを共にする関係となった主人公の男・津坂。その三日後、映画館で上映開始を待つ二人。彼の飲んだバドワイザービールの空き缶を「ついでに捨てて来るわ」と言い残し、化粧室へ向かう音羽恵子であったが、30分経っても恵子は戻ってこない。津坂は女子トイレへ恵子を探しに行くが痴漢とみなされて、結局警察署で取り調べをうける事になってしまう。

 懸命に音羽恵子の消息を尋ねる津坂は、彼女の住むアパート、そして職場を探る。そして、彼女の本当の名前は野島恵子であり、音羽恵子は職場の同僚の名前であることが判明する。

 メッキ工場の社長そして同僚事務員の音羽恵子の二人が殺され、二人の殺人容疑が津坂にかかる中、探していたケイコ(恵子・野島恵子)が、姿を現す。ケイコは津坂に、自分は監禁されていたと語り、三年前の三千万円現金輸送車強奪事件に関する、ある秘密について話すのであった。しかし、ケイコはまたもや津坂の前から姿を消してしまう。

 ケイコの狙いは果たして何なのか?殺人事件と三千万円強奪事件とのケイコの関係はいかなるものなのか? (以上要約ここまで。不出来な要約で恐縮です)

 読み手の読み込み不足なのか、作劇なり制作上の失策なのか、幾分チグハグな印象は拭えませんが、素敵な美女が欲に駆られて犯罪に手を染めるというミステリー(悪女モノ?)として、興味深く読みました。

 松本正彦の貸本マンガ時代の作品に似たようなアイデアのモノがありそうな気もします。作品の傾向的には1960~1969年くらいでしょうか。本作品が純然たる新作では無く、自らの過去のリメイク作品である可能性も捨てきれないと考えます。

 

久々のリイド登場で張り切っています。サスペンス物は好きな分野ですので、思い切って勝負してみました<高橋晴雅>

突然、その女は彼の前から姿を消した。窮地に陥った彼を救える唯一の証人を求めて・・・・・・・・・ハッと驚く結末がキミを待っています! <松本正彦>

 2025.9.22 記す