勝負牝_00_s

競馬モノ~続き 勝負牝 怒涛篇+疾風篇/三世コミックス(東京三世社)


九條禮による 勝負牝は全2巻。巻数表記は無いですが、①怒涛篇(昭50年4月)、②疾風篇(昭50年6月)。 ともにB6判で450円。紙質はやや悪く、いわゆるペーパーバック仕様に近いモノです。ですが、扉はカラーで、主人公の弥生の「なまめかしい姿態」が堪能できます(苦笑)。  三世コミックス(東京三世社)は、昭和49年に刊行が始まったエロっぽい劇画を中心に据えたレーベル。
このレーベルは全25冊のようですが、滝沢解と政岡としやのコンビによるピカレスク物の「暴力湾」がラインナップされており「エロ劇画・レーベル」と言い切るには若干の抵抗がありますが、ほぼエロ劇画のレーベルと見なしても、そう違ってはいないでしょう(苦笑)。

名馬ハイセイコーに魅せられた「美しい女馬券師~官能美女」の人生模様が艶やかに綴られます。競馬レースの描写も多いですが、官能シーンも多いです。どちらかといえば、エレジーといった趣で、成り上がり物的な痛快さは弱いですね。

 後ろカバー見返しに著者近影と簡単な経歴があるのですが、それによると、著者の九條禮氏は昭和11年11月生まれで、さいとう・たかを氏と同年生まれになります。九條氏の作風というか絵柄は昭和40年代後半の劇画としては、流麗な感じでして、うまい作家だなあと思います。貸本マンガでの経歴があるのか無いのか?雑誌で活躍した時期は?などなど謎が多い作家さんだと思います。とは言うものの、熱心な研究家~収集家によって、有る程度は明らかにされてはいると思いますが(苦笑)。別ペンネームがある?あるいは、某作家の別ペンネーム?の可能性も捨て切れないでしょう。昭和11年生まれで貸本マンガを経ずに、昭和40年代に入ってから、青年・成人向けの雑誌でいわゆる「劇画調」の作品を描き出した作家さんという事であれば、結構レアなケースになるように思います。昭和30年代は少年モノを描いていた、という可能性もありますね。

ちなみに掲載誌情報も持ち合わせていません(苦笑)。しかし、この絵柄、どこかで見たことあるように思うんだよなあ・・・。

勝負牝_00_s

所有分は、珍しく全2冊揃っています(苦笑)。ですが、貸本屋仕様(使用)品です(苦笑)。カバーは糊付けされていますし、タコ糸補強されています(苦笑)。美本なら、そこそこ高値で取り引きされそうですが、ダメだ、コリャ、ですね。

なんか、画像載せたら、インパクト強すぎるんですけど(苦笑)。品が下がったと言うべきか?ハクが付いたというべきか(苦笑)。