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娯楽の殿堂・・・・・


最近読んだ新聞に載っていたとあるエッセイに 娯楽の殿堂 府中競馬場、という言葉が出てきた。娯楽の殿堂、という言葉も懐かしい響きがありますし、それが府中競馬場である、と、そのエッセイの書き手は、幾分のユーモアを込めて書いているのは明らかですが、ああ、ギャンブルはこそが一番の「娯楽」なんだなあ、と改めて思いました。

ハクダイは、アラフィですが、幸か不幸か、これまでの人生でギャンブルにのめり込んだ経験がほとんどありあません。殆んどと書いたのは、昨年あたりから、ボートレース、競輪、競馬をインターネットで、少しだけやるようになったからです。ですが、パチンコやスロットに一日に数万円から場合によっては十万円を「動かす」同僚たちが周囲にはタクサンタクサン居りまして、ハクダイのやっていることは、まさに児戯に等しいレベルです(苦笑)。

本棚にあった、司敬の「人生競馬」を読んでいます。芳文社コミックス・昭和53年(1978年)の発行です。副題に「わが人生競馬」と付き、9作の競馬にまつわる読みきりスタイルの短編~個別に独立しており連作スタイルでは無い~を収録、各話のラストには「あなたにとっての名馬は?」の一文が添えられます。実在のレース、馬名に取材していますが、フィクションである旨のコメントがありますが、各話が「GATE 1~9」となっていたり、「私の思い出の名馬達」と題された著者エッセイが3つ収録と、丁寧な編集であると思います。

昭和42年頃から昭和53年頃からを舞台にしていますが、ハクダイ的には、ファッションや町並みの描写に、古臭さは感じません。ですが、平成生まれ世代が見れば、遠い昔、に感じられるかもしれません。

司敬は、少年キングでの「ダンシングファイター」連載(1979年前後?)で、その名を知ったのですが、これは、青年誌で、そこそこ売れてきていた司さんをキング編集部が少年誌へ抜擢した、と理解しています。

収録のエッセイに書いてある事より類推するに「漫画マガジン」なる雑誌に掲載されたようですが、詳細は不明です。webで検索かけてみましたら、その後、出版社を変えて(題名も変えて)再刊行されてたり、定価の倍近い市場価格で流通していたり、この作品の評価が、そこそこ高い、ことが伺えます。

一攫千金・・・・時代は変っても人々の心性は変りません。人生は、いつの時代も、思い通りに行かないものなのですね。

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ハクダイ所有分は背ヤケが酷い(涙)。古書価格は1/3だな、こりゃ(苦笑)。