薩摩義士電

平田弘史 薩摩義士伝を読んでいます


ゴラクコミックス版全6巻を所蔵しているのですが、なかなか読む機会が無く時間ばかり過ぎていました。思うところあって、先週から読み始めています。

余談ですが、全6巻をバラで集めていたのですが、5年ほど前にマンガ収集家仲間のNさんに全6巻を譲り受けまして、めでたく完揃いとなりました(苦笑)。ですが、今手元に在るのは各1冊ずつの全6冊でして、ダブり本は見当たりません。処分してしまったのかなあ?手元にあるのがNさんより譲り受けたモノなのかも曖昧です(涙)。

濃い内容、読者の想定を超えた登場人物の振る舞い、という二つの理由で、読書速度が緩やかなモノになるのは仕方なく(苦笑)、まだ3巻途中です。

1970年代後半に描かれた「名作」で、複数の単行本シリーズが存在しますが、このゴラクコミックス(B6)が一番最初の単行本化かと思います。

予想を上回る重厚な作品ですね。平田作品はあまり多くを読めていませんが、氏の代表作である事は間違いないですね。武士の大きな特性として「忠義」という基本理念があると思いますが、忠義→滅私奉公と単純にスライドしていかない強烈な「個」を持った「武士」が数多く登場します。

自分の日本人としてのアイデンティティーを問われますね?と書いたら大げさですが、「日本人では無い人」がこの作品を読んだら、「恐るべし日本人」「侮れない日本人」というような感想を持つでしょうね(苦笑)。

文献にあたって歴史を再構築しているのでしょうが(当然ですが)、実際のところは想像するしかなく、どこまで本当だったのかなあ?というのは、現代モノにも当てはまることですので(苦笑)100%真に受けるのは底が浅い事ではありますが。

切腹、介錯・・・・近代、現代には相容れない行為ではありますが、野蛮、残虐だという理由で、目を背けるのもイカガナものか?(苦笑)。歴史は可逆なのか?不可逆なのか?ふと、そんな事も考えますね。

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