5五の龍

将棋マンガといえば


インターネットで検索をかけてみると、将棋マンガで一番なのはなんだ、とか、囲碁マンガはナンダカンダとかいうような記事(書き込み?)が結構出てきます。10年前なら想像出来ないことだなあ、とシミジミ思います。将棋を指す人口は年々減少傾向にあるように思います(具体的な統計数字などに当たってはいませんが)。囲碁人口は横ばいかなあ?(これも、全くあてずっぽうですが)。将棋ファンの実数は変動していないのだろうけど、ブログなりの普及で活字(Web)として目に触れる機会が増えただけ、というのが実情のように思いますが。

ハクダイ的としては、将棋マンガの白眉は5五の龍(つのだじろう)と三月のライオン(羽海野チカ)の2作だと思っている。両作品とも、主人公が設定されているものの、群像劇としての側面も十分に持っている作品だと思う。超人的な(有り得ない)必殺技を繰り出したりしない(繰り出す傾向の作品を軽んじている分けではないですが)で、将棋というゲーム(ないしはプロ・将棋世界)を、現実的なモノとして見せよう(魅せよう)という意図がある作品ですので。肉体がモノをいうスポーツ漫画ならともかく、理論的には「理詰め」のゲームである将棋には、超人的な必殺技はマッチしないのでは?と思います(まあ、当たり前な事ですが)。

理論的な「ありえるパターンの数」で言えば、多い方から、囲碁、将棋、チェスの順になります。楽な方、楽な方へ流れるのが世の中の常とすれば、これらのゲームは、今後、高尚な存在になっていくのかもしれません。