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読書記録 戦争の社会学 はじめての軍事・戦争入門 橋爪大三郎 光文社文庫


奥付には2016年7月20日初版とあります。書店の店頭で目にして購入。著者の名前は知っていましたが、著作を読むのは初めて。

非常にスリリングな読書体験でした。無秩序状態、無政府状態の極致、極限が「戦争」と漠然と理解していましたが、国際法という存在により、戦闘、戦闘員、捕虜などの定義が明確になされているという基本的な事も理解していない自分が悲しいですね(苦笑)。

〇〇の歴史が、人類の歴史、みたいな言い方がなされることがありますが、戦争の歴史こそが最も大事な人類の歴史の一つであることは間違いないことでしょう。でも、軽んじられてるんですよね・・・たぶん。

通常兵器に対抗するモノとしての毒ガス兵器、核兵器、なるほど、納得です。

戦車、戦闘機、軍艦、そして銃器、そんなモノへの興味(主に男子的な?)というのは、(健全なのか不健全なのかは置いておいて)、それこそ普遍的なモノかもしれません。そんなオタク的な欲求も満たしてくれますし、戦略と戦術の違い、古典的な戦争に関する書物の成立過程なども、知ることができます。

経済学入門、という感じで「戦争」についても学ぶべきでしょうね。こういう事書くと、戦争を切望するのか!!、戦争賛美してどうするんだぁ!!というような短絡的な感情を持つ方が少なからず居るように思いますが、戦争なんて、まっぴらゴメンですね。いかに戦争を回避するか?という問いへの第一歩がこの著作を読むことでしょう。