カテゴリー別アーカイブ: ハクダイのブログ

アックスvol.124 が届きました 2018年

特集 アックス発絵本作家

ガロ~アックスの系譜で考えると、たくさんの漫画家がデビューなり、主要発表場所としてきたわけで、その多種多様さは今更書くまでも無いでしょう。絵本というメディアに接する機会がこれまでの人生で、殆ど無い人生だったのが悔やまれます(他人との比較を言っても始まりませんが)。

絵本というメディアも(殆どの場合)商業メディアである事は疑いようのない事実なのですが、社会性が十分に育っていない年齢層の人間が主要読者と考えれば、時代を超えた普遍性が、より一層強く必要となるかもしれません。

ガロ&アックスに掲載された作品が古びないのは、そう考えると当然かもしれませんね。

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2018.8.29記す。

ああ!!あとがない 山松ゆうきち自選短編集 青林堂

B6判 2002.5.31初版発行 発行者 蟹江幹彦

2005年頃に購入したと思われる(記憶曖昧)。先週の休日に再読してみた。購入直後に、一度読んでいますが、あまり覚えていなかった。この当時は、精神的に不安定で、この作品群の放つ作者の得たいのしれないパワーを受け止められなかったのだろう。

8話ほどが収録されているのだが、とにかく、一般的な商業漫画では味わえない、ぐちゃあ、とした混沌が支配している。歴史的な記録・伝承等に取材したと推測される題材もあり、もう少し分かり易いマンガに仕上がってもいいのでは?と思わないでもない。

でも、マンガ家・山松ゆうきちの資質が、単純さを嫌うのだろう。この混沌が理解されなくなったとき、社会は、世の中はオカシナ方向へ向かうのかもしれませんね(こじつけですが)。

解説(吉川さとる)と著者あとがきが巻末にありますが、各作品の初出雑誌のデータが有ればなあ、と思います。

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2018.8.28記す

白土三平 雨女の島 神話伝説シリーズ 小学館ビッグコミックスB6判

FBでつながっている方が、個人史の延長としての戦後日本史、あるいは戦後日本史の延長としての個人史、的なニュアンスの投稿の流れでこの作品に言及していて、久しぶりに読んでみました。

1981.7.1初版1刷 1995.10.5第3刷

1996.8.3平新榮堂注文と鉛筆書きメモあり。実際に読んだのは、2000代初め頃だったように記憶しますが、収録2作品ともウッスラとしか内容を覚えておらず、初読に近い感覚で楽しめました。

(1)人獣の宿 神話伝説シリーズ今昔物語 猟奇犯罪者を扱った作品という捉え方も出来るだろうが、幻想性も強い。物語として破綻している、とする見方もあるかもしれませんね。この読後感は、ワタシの(数少ない)読書体験からすると、南米文学かなあ?

(2)(雨女の島 神話伝説シリーズ今昔物語

戦後の新興企業のルーツ物と捉えることもできますが、謎の美女・雨女と、更に輪をかけて謎の「雨女の父親」に翻弄される、復員兵の八洲一(やしまはじめ)の数奇な物語。時空を超えたスケールがあり、単純な解釈も、読み手の勝手な深読みも可能な作品。小学館のビッグコミックス(本誌)に掲載されたかと思いますが、エロティシズム描写が素晴らしいというか、ゴルゴ13の、ベッドシーンがとても健康的に思えます(苦笑)。

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2018.8.28記す

怪奇貸本収蔵館第二号 若林哲弘編

編集・発行はグッピー書林plus IKKYU 

一年一年、ほんとに時間を潰すに最適というか、身近なゴラクネタが増えているように思います。テレビ、インターネット、スマフォ・・。旬に拘らなければ、極めてローコストでアクセスできるモノも増加ふえてるように感じますし。

消費の速度が速い時代でして、1960年代の貸本マンガに興味を持つなんて、それこそ酔狂なことなのかもしれませんね。

若林哲弘という名前は残念ながらこの復刻集を手に取るまで知らなかったのですが(不明を恥じるという言葉通り)、収録昨①「眠る霧」②「死神の札束」の二作の読み応えにはただただ驚きます。

古代に生息していたとされる魚(魚人)を巡る怪奇ロマンの①、人情落語的なユーモアも感じさせる②、全く作風が異なる二作ですが、若林さんのウマさが際立ちます。②は落語の影響を強く受けているように感じますがいかがなモノでしょうか?

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2018.5.27記す

怪奇貸本収蔵館第三号 竹内寛行編

編集・発行はグッピー書林plus IKKYU 

昨年購入したままで、まだ読めていなかったマンガ類をGWに読み進めた。標記もその一冊ですが、血痕、吸血婆の二作品を収録。血痕は、作画「竹内八郎」、吸血婆は「なるみ・寛」とそれぞれ、作品扉にクレジットがあります。

そこそこ貸本マンガというジャンルに関する知識はある、と自分では思っているので(自負というほどでは無い)、そんなに驚きませんが(苦笑)、近年の「商品としてのマンガ作品」ばかりを目にしてきた方にとっては、不快感に近いくらいのインパクトがあるかもしれませんね。いや、怪奇モノなり、ホラーものの熱心なファンにしてみれば、ヌルイのかもしれませんが。

自分自身は、怪奇、ホラーの差異が分からないくらい、この分野には、あまり興味が無いですが、作品として、創作物としての「破綻」が少ない故に、この二作品は魅力的です。特に乱暴で粗野な男(まあ、ありがちな程度)が、金の魔力にとりつかれて殺人に手に染めていくくだりは、なかなかに読ませます。怪奇貸本収蔵第三号竹内寛行編竹内寛行冊子

2018.5.7記